Belief
私たちの使命
花を生け、飾ることを通じて、葬儀に参列する人々に寄り添うことが私たちの使命です。私たちは葬儀という特別な場を支える全ての人々が、心健やかに故人を哀悼できるように、美しい花を通じてその想いをかたちにします。私たちは故人を想う「ひと」の想いをかたちにすることに最善を尽し、「ひとに寄り添うひと」であり続けます。
私たちの目指す姿
花や祭壇作りについて気軽に、深く相談できる会社。安心して一緒に仕事ができる会社。気軽に仕事を頼めるが、品質は決して落とさない信頼できる会社。葬儀社様の間で、このように思ってもらえる会社になることが、私たちフォーシーズンズが、よい葬儀づくりのために不可欠なパートナーだと認知されるために必要なことだと考えています。
私たちの行動指針
制約のなかで最大限の
創意工夫をこらす
常に+αを付け加える、生花の制作を行います。葬儀までの時間、そこにある材料や人手という限られた条件の中で、クオリティを追求し、お客様の想像よりも一歩踏み込んだ製品を仕上げます。
探究心を持ち続ける
生花を通して表現できることはなんだろう。人の世がうつろうのと同じく、葬儀における生花の果たす役割もどんどんと変わっていきます。業界や世間の変化を敏感に捉え、常識にとらわれない新たな葬儀における生花を通した表現の可能性を追求し続けます。
ひとを思う気持ちは
自分たちの足元から
「ひとに寄り添う」ためには、自分たちの足元がしっかりとしていなければなりません。突然の事が多い仕事だからこそ、いざというときに走り抜けられるように。余裕を持って仕事にとりくみ、良いものをつくりあげる技術を身につけ、無理なく良いものをつくり続けるための仕組みづくりに取り組みます。
パートナーシップを
大切に
生花の仕事は、決して単体で成り立つものではありません。花の生産者さん、社員同士、そして社外の葬儀社様や会場スタッフの皆さんとの協力の中ではじめて、生花がご遺族・参列者の方々のもとに届きます。自分たちの仕事がどのような協力の上に成り立っているのかを意識し、小さなことの繰り返しから、常にパートナーシップを強化し続けます。
仕組みをつくる
以上の指針を達成するためには、精神論ではなく具体的な仕組みを考えることが必要です。それは組織レベルでも、個人レベルでも同じです。指針を胸に抱えながら、それを達成するための具体的な仕組みを考え、試し、改善し続けることを企業文化にしていきます。
代表挨拶
Sei Nakamoto
私は、和歌山県南部にある那智勝浦町で生まれ育ちました。姉の影響で小さい頃から空手に打ち込み、高校は山口県の空手強豪校へ進学、部活動に精を出す高校生活を送りました。大学まで続けた空手経験の中で培った勝利のために日々努力するという身構えは、仕事を開業する上で後押しとなりました。必死で頑張れば、なにかいいことが起こる。泥臭いですが、会社をつづけていく中でずっと大切にしてきた想いです。
空手に打ち込み、生花とは何の関わりもない生活を送っていた私にとって、この業界へのきっかけとなったのは、高校時代に実家が那智勝浦町で葬儀屋を開業したことでした。いつか実家で働くことも考えながら大学卒業後の職業を考え、親しい人が働いていた生花制作会社へと飛び込みました。
独立前の修行時代、思いがけない出来事がありました。高校時代から家族ぐるみで付き合いのあった友人の祖母が亡くなり、その葬儀での生花祭壇の依頼が舞い込んできたのです。受注書を通じてそのことを偶然知った私は、上司にかけあってその葬儀の設営を担当することになりました。このとき、友人をはじめとしたご遺族の方に私が担当することが「宝くじがあたるくらいの確率」だと心から喜んでもらえた経験が、その後この仕事を続けていく原体験となっています。
2011年、海の見える故郷の景色に近い神奈川県の横須賀に作業場を借り、「フォーシーズンズ」を創業いたしました。新規参入が難しい業界のため苦労が続きましたが、地道に仕事を続けることで信頼を獲得し、少しずつ会社を大きくすることができました。
一貫して大切にしてきたのは「良いもの」をつくり続けることです。派手さや、飾り立てた付加価値ではなく、一本一本きちんと向きが揃っていること、グラデーションがきれいに出ていること、イメージ通りの色が表現できていることなど、基本的な品質で妥協しないことを私たちは仕事の根幹に据えています。直接葬儀の場に参列するわけではない私たちにとって、生花の質こそが、亡くなられた方、ご遺族の方の想いに応える大切な手段だからです。
フォーシーズンズを創業してすぐ、和歌山の祖母が亡くなりました。実家に帰り、祖母と一緒にみていた裸の大将の「野に咲く花のように」を流しながら祭壇を作りました。その作成過程を私の母や親族が見ながら「ホンマにばあちゃんらしい飾りやわ」と時に泣き、時に笑いながら思い出話をしていました。数日の葬儀の期間でしたが、祖母と過ごした時間や空気が走馬灯のように感じる不思議な期間であり、葬儀なのに楽しく達成感のある時間でした。
亡くなられた方やご遺族の方を想い、基礎的なところで妥協しない。言うは易く行うは難しとはこのことです。私がこのことを本当に実感し取り組むようになったのは、自分の祖母の祭壇づくりを担当した、この経験の後からでした。他人を想って真剣に取り組む仕事は報われる、その大切さを心の底から感じた出来事でした。
生花祭壇の現場で仕事を続けてきた一人として、この仕事のやりがいも、そして大変さも人一倍理解しているつもりです。心を込めて制作した生花をみたご遺族の方に喜んでいただいたときの達成感はひとしおです。決して表舞台に出る仕事ではありませんが、花を通してお葬式の空間を演出し、ご遺族の方々に寄り添うことには深い意義を感じています。
しかし、葬儀向けの生花制作は、突発的に仕事が発生するという産業の構造から、長時間労働につながりやすく、精神的・体力的にきついことも多い現場であることも確かです。そこで、創業時から今まで、一緒に会社を支えてくれた社員の皆が少しでも楽に働くことのできるように、環境を整備することを約束しています。困難も多くありますが、人員配置の効率化、業務の効率化と個々のスキルアップなど、目の前で取り組むことのできることはいくらでもあります。
ご遺族の方に喜んでいただくためには、自分たちの足腰を強くする必要があります。これは当たり前のことですが、とてもむずかしい課題です。着実に良いものを作り続けるために、自分たち自身の環境の改善にも積極的に取り組む。この両輪を大切にしながら、社員とともに「ひとに寄りそう」会社を目指してまいります。
――いつだって真剣勝負。